2010年9月14日火曜日

注意欠陥/多動性障害(ADHD)

・年齢あるいは発達に不釣り合いな多動性、不注意、衝動性を症状の特徴とする発達障害もしくは行動障害で、社会的な活動や学業の機能に支障をきたす社会的ルールが増加する、小学校入学前後に発見される場合が多く見られます。

・注意力を維持しにくい、時間感覚がずれている、様々な情報をまとめることが苦手などの特徴があり、日常生活に大きな支障をもたらすが適切な治療と環境を整えることによって症状を緩和することも可能です。
・脳障害の側面が強いとされ、しつけや本人の努力だけで症状などに対処するのは困難であることが多いとされています。

・ADHDを持つ児童のうち約3割が脳波異常、特にてんかんに似た脳波を記録することが確認されています。
特定不能の注意欠陥・多動性障害、行為障害、反抗挑戦性障害、不注意優勢型(ADD)など。

・LDと密接な関係にあるのがADHDで、ADHDの40%はLDを同時に持ち、LDの70%はADHDを持つと言われています。

注意欠陥多動性障害は、不注意優勢型、多動性-衝動性優勢型と両方を併せ持つ混合型の3つのタイプに分類(DSM-Ⅳ)されます。

○[不注意優勢型]
・一つの事をするのに集中を持続することが困難であったり、すぐに気が逸れてしまい注意散漫な状態になります。
○[多動性-衝動性優勢型]
・一定の時間じっとしていることが出来ずに、立ち歩いたり走り回ったりして落着かないのが特徴です。
○[混合型]
・順番を待つことが出来なかったり、質問されて質問が終わる前に途中で答えてしまったり、我慢が出来ません。

・有病率は年齢と性別により異なり、就学前後の年齢層に多くみられ、多動性-衝動性優勢型や混合型が大きな割合を占めているが年齢が高くなるにつれてその有病率は下がるものの、逆に年齢が高くなるにつれて不注意優勢型の割合が大きくなります。

・成長とともに反抗挑戦性障害をもつ子供の問題行動がエスカレートし、人や動物に対する過度の攻撃性や暴力、重大な規則違反などが行なわれるようになると、ADHD→反抗挑戦性障害→行為障害の経過を辿るといった「DBD(破壊的行動障害)マーチ」がみられ、行為障害に発展するまでに適切な理解の下で適切な指導や療育が受けられないと、治療は困難極まりなく、成人後に「反社会性人格障害(ASPD)」へと発展する可能性も出てきます。

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