2010年9月13日月曜日

学習障害(LD)

・基本的には全般的な知的発達に遅れはないが、聞く、話す、読む、書く、計算する、または推論する能力のうち特定のものの習得と使用に著しい困難を示す様々な状態を指すもので、「中枢神経系に何らかの機能障害があると推定されるが、視覚障害、聴覚障害、知的障害、情緒障害などの障害や、環境的な要因が直接の原因となるものではない」と、定義しています。

・障害に起因する学習上の特異な困難は、主として学齢期に顕在化するが、学齢期を過ぎるまで明らかにならないこともあり、また、行動の自己調整、対人関係などにおける問題が学習障害に伴う形で現れることもあります。


学習障害は、大きく分けると言語性学習障害と非言語性学習障害の2つに分類されます。

○[言語性学習障害]
・文字や文章、数字といった言語性情報の入出力に関する学習能力の障害(狭義の学習障害)。
・読字障害、失読症、難読症などの、読んで理解する能力に障害がある。
・書字障害、失書症などの、書き写しや表現して書く能力に障害がある。
・算数障害、計算障害などの、数概念を理解する能力に障害がある。

○[非言語性学習障害]
出生と同時に体得され発達していく対人関係を築く能力、状況を理解する能力といった非言語性コミュニケーションや、時間概念、空間概念などの非言語性情報の入出力に関する学習能力の障害(広義の学習障害)です。
・言語障害:自分が思っていることを口に出して語れないといった症状や、間違って覚えてしまったために上手く発音出来ないといった症状が見られることもあります。
・聴力障害:情報を聞いて理解したり想起することが出来ない、背後に雑音があると極度に集中出来なかったり活動に取り組めない、といった症状が見られます。
・空間認知障害:上下や左右、前後などの位置関係や立体的な空間認知、立体を認知することが困難だ、といった症状が見られます。
・記憶障害:多くの場合、時間割や歴史的な事件などを思い出せないといった、長期記憶の悪さが目立つ、といった症状が見られます。
・社会性スキル障害:相手の顔の表情やジェスチャーから感情や伝えたいことを読み取ることや、相手の声の抑揚で自分が怒られていることが理解できない、といった症状が見られます。

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